こんぽた

ドクター・スリープのこんぽたのレビュー・感想・評価

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)
4.3
"REDRUM"

あー、これがシャイニングの続編かーっ!
って感じだったけど、いやこれはこれですごい。なんだこの脚本。

尺はまぁこの内容を練り込むにあたって縮められる部分もあったんじゃ、、とは思うけど初のDolby鑑賞だったので音を楽しむということもあり、なんなく見れた。

とりあえず衝撃の強さとシャイニングへの尊敬とを込めてもう一度シャイニングが観たい。観ねば。

子どもが能力を持つという視点はストレンジャーシングスに近しいものがあるが、シャイニングの力の振れ幅はその比ではないのと、今回登場する明確なヴィランにも能力が備わっていることに、シャイニングの続編ではあるが全く新しい物語がそこには詰め込まれており、ラストに向けて悍ましさをふつふつさせる"あのホテル"がまた力強く存在感を出してくる。

いや、Dolbyすごい。
音がこう、耳をすり抜けて脳まで直接伝ってくる感覚。まさにこれ。
映像美もまるでその場所にいるかのような、肉眼で見てるかのような美しさ。
体感とは、こういうことか、と。

それはさておき、ここからネタバレ要素あり。




自分に利用できるものは何でも利用しようとし、生き延びるためにシャイニングを持つものの生気を喰らい、少年の殺人すら物ともせず行うローズ集団。
彼女らの圧倒的な強さや存在感、容赦のない手口の犯行がリアリティも相まって、既にホラーであった。

オーバールック・ホテルでのオマージュも好き。無理くり感も否めなくないけど、やっぱり魅せられると嬉しい。ローズの登場の"Well,well,well..."はマレフィセントっすかね。
展開として賛否はあるだろうけど、ローズを喰らうという結末はまだいいとして、ホテル燃やしちゃうのかぁ、、って感じではあった。

ダニーも内股の脈やられてて、いくら操られてるからってあそこまで動いちゃうのがなぁ。ユアン・マクレガーすごかったけど。

まぁ全体通しては、好きな作品です。
能力者対決云々もだけど、映画館で観た時の音の使い方や衝撃がやっぱり忘れられない。心の底に突き刺してくるひたすらな闇が、ぞわっと広がってきたというか、ジョーカーほどではなかったけど何かしらのひんやりがあった。
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