ようすけ

ドクター・スリープのようすけのレビュー・感想・評価

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)
3.2
『シャイニング』が好きなのでかなり期待値高めであるのと同時に不安感もかなり高めでようやく鑑賞しましたが、はっきり言って不安が的中したと言わざるを得ない。

前作では仕事に行き詰まるジャック・ニコルソン演じるジャックが悪霊に付け込まれて妻と息子に斧を手に襲い掛かる。『シャイニング』はいわば一つのマスターピースといっても過言ではないほどの良作であり、しっかりと完結した物語であるだけに、これの続編がどのようになるのかと思っていざ見てみると超能力(シャイニング、魔法)を使った超能力バトル映画のようなものになっていた。

青いドレスの双子や、シャワー室の老婆、エレベーターからの血がブシャー、にカーペットの柄とアイコン的なシーンやアイテムが多い『シャイニング』の続編とだけあって前作からの引用シーンがとても多いのは楽しめた。

が、かなり気になる点や納得しがたい点が多く残っていたのもまた事実だ。なんというか、全体的にちゃっちく感じられてしまった。
前述の通り今回はシャイニングという能力そのものにスポットが充てられているのだが、その能力を使うシーンがなんとも安っぽく思われてならなかった。身体から精神(意識)を切り離して目的の相手の頭(精神、記憶)の中に入り込むのだがまさか目をつむったら宇宙を飛ぶとは思わなかった。確かに「頭の中のGPS」みたいなセリフもあったけれど、キューブリックの『シャイニング』の続編でそんなことしてほしくなかった、、、

他に気になったのは主人公ダニーの友人の扱いについてだ。彼が死ぬ必要性がよく分らない。そもそもダニーはなんで彼を連れて行ったの?その必要性がよく分らない。敵である「真の絆」とやりあう中で、敵ばかり死ぬのは何だからと、物語上釣り合いをとるために殺したようにしか思えない。(あとダニー猟銃使うの上手すぎぃ)
てか「真の絆」とやりあう時に能力使わないんかい!!

この今回の敵役「真の絆」も、なんだか消化不良に終わったなぁ、、、
親玉であるローズ・ザ・ハット以外のメンバーがほとんど能力使わないし、、、シャイニングに焦点を当てるなら彼らにももう少し活躍の場を与えてもよかったんじゃないかなぁ
と言ってもシャイニングの能力に幅がありすぎるのもなかなか困りもので、「スター・ウォーズⅧのレイアのフォースかっ⁈」てぐらいにいろんな能力の使い方がどんどん出てきて見てるこちとら天手古舞ですわ

そして最後に、もう少しだけジャックとダニーの問題に深入りしてほしかったな、バーのシーンはよかったけど
ようすけ

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