ぺんじん

海獣の子供のぺんじんのレビュー・感想・評価

海獣の子供(2018年製作の映画)
4.1
うぉ〜、映像!映像が凄い!鉛筆で描かれたような表現とか、油絵で描かれたような表現だったりとか、ありとあらゆる表現方法を使って、海、そして生命の神秘をこれまでもかと描き切る!なんと言っても水の表現が凄くって水のうねうねした感じがもう凄いし、海の生き物たちもアニメーションによってよりダイナミックにまるで本当に生きているかのように動いている!
ストーリーに関しては少女の成長期の葛藤とか両親との葛藤とかはあるんだけど、中心的なストーリーでは無いので人間ドラマとしてはちょっと散漫な印象を受けるかな。原作は読んでないけど、ちょっとダイジェストっぽい。ディスカバリーチャンネル風ヌルヌル動く絵日記というか。
それでも後半の「祭り」のシーンはまさに息をのむような大迫力の映像!海と人間、そして宇宙!息をのむというか、なんか息が出来ないほどの映像の洪水に飲み込まれる!うわぁ〜『2001年宇宙の旅』もビックリのハイパースペースじゃい!すげー…
正直言うと映像だけで充分なのであまり思わせぶりな台詞は邪魔かなぁという気がしたかな。あと、最後に出てくるおばあちゃんの異様な存在感やいかにも説明っぽい台詞が映像の余韻を台無しにしてる感はあるよ…何でおばあちゃんが締めるのよ…
それはともかく『スパイダーバース』に続く、映像表現の金字塔!ゴーギャンで有名な「私たちはどこから来て、どこへ行くのか」に対する1つの回答だ!映画館で是非!
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