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マチネの終わりにのIMAOのネタバレレビュー・内容・結末

マチネの終わりに(2019年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

この作品は公開時に観て、先日WOWOWで観直しました。初見の時はツッコミ所満載で結構笑っちゃったりしたのですが、今回観直してみて、テーマはとても良いと思いました。福山雅治演じる主人公の台詞に、こういうのがある。

「人は変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど実際は過去も未来によって常に変えられているのではないか」

要するに未来というか現在起こっている事が良い結果ならば、過去のことも全て意味がある、ということ。コレはある程度歳をとるとよくわかることですね。言い換えるならば「起こってしまったことは最良の選択だった、と思える様に生きるしかない」ということでもある。原作が平野啓一郎。読んでみたくなりました。

福山雅治のとりたててファンではないし、彼の芝居も音楽も特別スキじゃないけど、ラジオはなぜか毎週聞いてます。彼は良い意味でも悪い意味でも日本で数少ない「スター」だと思います。石田ゆり子は実は全日空キャンペンガールの時からのファンで(笑)その時のキャンペーンでもらったサイン入りポスター持ってたんだけど、引っ越しの時に間違って棄ててしまった…あれは本当に悔やまれる。

撮影は今時の日本映画では珍しく全編35㎜のフィルム撮影。新しさはないけど、パリとフィルムの相性はホントに良い!パリ、ニューヨークロケ含めて、バブル期の角川映画の様な「大味な」雰囲気を感じました。福山雅治演じる主人公の心理描写とか、正直よく分からない。桜井ユキ演じるマネージャー役も結構破綻していて、今時その価値観?って感じですが、上手にこなしてます。
でもこういう映画も、もっとあって良いと思います。今日本映画に大作感ある作品ってどんどん少なくなってきているし、観客の方もそれを日本映画に求めなくなっている部分があると思う。それは余りにも寂しいことだから。
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