りほこ

マチネの終わりにのりほこのレビュー・感想・評価

マチネの終わりに(2019年製作の映画)
3.5
午後の演奏会の終わりに、
タイトルからは想像も出来ないような、穏やかではない切ない大人のラブストーリー。

"未来が過去を変える"
強いメッセージ性を持ち、この映画の軸ともいえる存在。
未来によって変えられる過去や変えてしまった過去は、必ずしも幸せに感じるものではない。誰かの未来を幸せに出来なかった人は孤独を感じる。孤独とは、誰にも影響力を与えられないと感じてしまうことだから、自分の価値は無意味でギターを辞めたくなってしまう。

何かの強い絆で結ばれて、引き寄せられているかのように見える2人も、
周りの未来を変えて人間関係を変えて、2人の過去をも悲しいものにしてしまう。
なにが正解でも、どんな結果が不幸と断定できるわけでもなく、ただ前に進んで未来の希望を予見させる。


音楽が良かったなぁ。"幸福の硬貨"で求めているもの、どんなものでも買えるわけではなく幸福にも"器"がある。その器を最大限生かせるように、効率良く生きたいなぁ(笑)
りほこ

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