キモサベ

アルキメデスの大戦のキモサベのレビュー・感想・評価

アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)
3.3
冒頭の“タイタニック”感
そして、今にして思えば大和が沈んでいく海の中からいつ“ゴジラ”が登場してもおかしくないような景色です

実は先日(2023年11月某日)観た「ゴジラ-1.0」(23年)があまりによく出来ていたので、山崎貴監督さんの過去作を紐解こうと選んだのが本作でした
我ながらいい勘してました、正解っ!
・・・っていうか、タイタニック、じゃない、“大和”から昇る黒煙がゴジラそのものに見えたじゃないですかっ! 大正解っ‼

では、感想です
事前の情報を入れずに観たので、もっとドンパチ(戦闘シーン)がある映画かと思っていましたが、実際は戦艦か?空母か?建造をめぐる海軍省内の軋轢(あつれき)を中心に描いた人間ドラマでした
そう、”ドンパチ“でなく“バチバチ”の方でした(座布団1枚っ!)

とても面白い山崎作品を観ることが出来ました
むしろ”ゴジラ“の後に観て良かったぐらいです
監督さんに是非とも聞いてみたいです
「もしかして、監督さんはこの時点で、もし自分がゴジラ映画作るなら設定は”戦争日本“にする」・・・と決めていたのですか?と
戦争の次はゴジラだと
勝手な推測ですみません

本作では、結局海軍は巨大戦艦大和の建造に踏み切ります
そしてそれは日本が”負“の道を突き進むことの始まりでもありました
そう、負とは”負け”の負であり“マイナス”の負でもあるのです

冒頭書いた、海に沈みゆく大和
一方、深海から浮かび上がってくるゴジラ
「アルキメデスの大戦」のおかげで「ゴジラ-1.0」のタイトルの意味がわかったような気がしました
キモサベ

キモサベ