きしもとせいや

アルキメデスの大戦のきしもとせいやのネタバレレビュー・内容・結末

アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

メモ

2月4日
純粋にストーリーが面白かった。
数学で戦争を止めるってどういう事かと思っとったら
物語の舞台は第二次世界大戦前、日本が巨大戦艦を作ろうとしていた。
しかし巨大戦艦が出来たら「日本は強い、日本は勝てる」と勘違いしてしまう者が出てきてアメリカに戦争を挑んでしまう。
そうなる前に巨大戦艦の建造を阻止する為に虚偽の見積もり書の不正を暴き日本が戦争に進む未来を回避しようとする数学の天才と呼ばれた学生の話。

何も資料がない中でどうやって巨大戦艦の建造費用の見積もりを作っていくのか。
資料が手に入り後は計算するだけのところでタイムリミットが早まり窮地に立つが、そこで造船に使われる鉄の総量と建造費用の相関関係に築き1つのグラフに辿り着く。そこから鉄の総量を元に建造費用を算出する方程式を導き出す。

いざ目の前で方程式に送料を割り当てて解を導き出したりと、主人公の天才的な数学能力と頭の回転の速さが物語全体を通してよく分かるストーリーになっていて見ていて楽しめた。


最終的に会議の場では巨大戦艦造船の話はなしに出来た。
しかし後日、平山が巨大戦艦を作ろうとしていた理由は大きな戦艦で武力をつける為ではない事を知る。
日本がこの先、戦争になるのは避けられない。
そうなった時日本人は負け方を知らない。
戦争になり負け方を知らない日本人がどこまでもボロボロになり進んでいく事を回避する為に、『日本の象徴にもなりうる絶対に沈まない戦艦』が必要で、その戦艦が沈む事で日本人は負けを認めれる。
日本が絶対に戦争を起こすと踏んで更にその先を考えていた事を知り、主人公が見つけた方程式を渡し、戦艦大和は完成する。

結果的に主人公が力を貸していた山本五十六は戦争を回避しようとしていたのではなく、戦争をし日本は勝てると信じきっている人物だった。主人公はその事を知らないし物語の大筋にもあまり関係はなかったがラストで戦艦大和を作る為に方程式を渡した事をすごい納得してしまった。

日本がアメリカと戦争する事は決まっているし、主人公の努力も虚しく見積書の不正を暴いただけで結局巨大戦艦作られました。で終わるのか?
どういうラストにするのか?と思っていたが、最高の終わり方でオチまでよかった。
全体的に好き。
きしもとせいや

きしもとせいや