ドーナッツ

15年後のラブソングのドーナッツのレビュー・感想・評価

15年後のラブソング(2018年製作の映画)
4.0
舞台はイギリスの港町。親から引き継いだ博物館で館長をするアニーは大学で映画学などを教えるダンカンと暮らしていた。変化のない平凡な毎日に物足りなさを感じていたある日、ダンカンが敬愛するミュージシャンのタッカー・クロウの曲のレビューをきっかけに生活に大きな変化が訪れる話。

映画ではダンカンの変化のなさに対してマイナスな印象を与えていたけど、田舎というかああいう少し離れた街にいたら、いくらネット社会であっても一定の価値観から変わらないことはあるよな、と思いながら観ていた。それがたとえ田舎じゃなくて都会でも、日々どんなに刺激を受けていても、一定の領域から出ることは難しいよね。そもそも変化がないことは本人も自覚してる。でも変化って体力も気力もすべて必要だからね…いやはや。

ダメ中年男役を任せたらイーサン・ホークの右に出る者はいない、常々思っているが、本作も見事に期待を裏切らないダメっぷりを披露していた。ちょっと余分な肉がついた感じがより雰囲気が出ていてよかった。元ミュージシャンという設定も文句なし。

恋人役のクリス・オダウドの存在感が薄く物足りなかったが、上記の通りイーサン・ホークと張り合うにはかわいそうか…