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西門に降る童話のかずシネマのレビュー・感想・評価

西門に降る童話(2017年製作の映画)
2.1
台北発メトロシリーズの1本。西門駅。
こちらは劇場公開用作品。
シリーズの別作品、淡水駅の主人公がそのまま友情出演してる。父親のあのポスター持ってw

不思議ちゃん若しくは名物おじさんな彼(キング)に、どういった事情があるのか、というのは展開すると明らかになるのは見えていたのでどうでもいいが、彼の性格がよく分からないまま話が進んだのがイマイチだった。
主人公との関係も、全く交流になっていた気がしない展開の内から主人公が彼にそれなりに懐いていてよく分からない。
仲間との関係も、いきなりぽっと出てきた人もいてよく分からない。

話が全く分からない訳ではなかったが、トータルで考えたらよく分からない作品だった。
後半はそれが薄まったが、前半は話がまるで見えなかった。
わだかまりを抱えた母娘の歩み寄り、複雑な事情を抱えたキングの気持ちの解放…が、メインのエピソードだったとは思うけど。もっと凝縮できたんでは。

母ちゃんが娘(主人公)の店で自発的にサクラをやってた場面が好き。
あと、温泉に行きたかった主人公にキングがお風呂を用意してあげたシーンも好き。

雑然としている街並みが良かった。
新旧混在している建物、1本裏へ入ると味のある建物も多い。
並べられた沢山のブラウン管に思い出の映像が映る場面や、終盤登場する巨大なくるみ割り人形のぬいぐるみ等、映像として印象的な場面も多かった。
主人公の部屋は可愛く、キングの家も素敵だった。
この作品が10分くらいで終わる何らかの曲のMVだったらとても惹かれていたと思う。
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