mari

岬の兄妹のmariのレビュー・感想・評価

岬の兄妹(2018年製作の映画)
4.0
色々とハード過ぎて窒息寸前。

ブロック塀を両手で振り被るシーンは
顔を覆う手の隙間からしか観られなかった。

売春行為は悪とされているけれど、
本人にとっては全く悪ではなく
生きる意味そのものなのかもしれないし、
身体的にハンデがあると言われている方を
無自覚にどこか見下していることがあるのかもしれない、と
価値観がぐらぐら揺さぶられる。

ブランコで見た妹の悦楽に驚いて
無理やりに近い形でまだ見ぬ妹の内面に触れて、
ラストシーンである種の怪物を生み出してしまったような
想像を超える恐怖と開花された真の姿を見て、
兄の今後は心が壊れる一方のように思えるし
心配?なのかよくわからない感情でどっと疲れた。

プールでの出来事からの
キラキラと輝いた男の子との握手は
滑稽というかなんと言うのか、つい笑ってしまう。

社会福祉が気になりつつも本質ではない気がするから一旦触れずに、
多分もう一生観ないけれど観て良かった。
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