samiam

おかえり、ブルゴーニュへのsamiamのレビュー・感想・評価

おかえり、ブルゴーニュへ(2017年製作の映画)
4.0
西洋人に比べ日本人は概してアルコールに弱く、簡単に顔が赤くなったり酔いがまわってしまうのは、遺伝的に西洋人には2つあるアルデヒド脱水素酵素が日本人の多くは1つしか持っていなかったり、まったくなかったりするからだと昔聞いたことがある。随分昔に聞いた話なので、本当のことなのかどうか分からないが、もしもそれが本当なら私には間違いなくどちらの酵素も欠落しているのだろう。以前は殆ど飲めなかったが、それでも最近は練習して少しだけ飲めるようになり、ワインなど買ったりして寝る前にグラスの1/5位飲んだりする。そんなわけで、こんなに歳をくっていてもアルコールに関してはまったくのお子ちゃまで、400円以下でボトルが買える酸化防止剤無添加おいしいワインという銘柄?のワインがどんなに高価なワイン(仕事のパートナーさんからご馳走されることがある)よりも一番美味しく感じてしまう。
この映画ではワイナリーの家に生まれ育った子供達が小さい頃からワインのテイスティングをして舌を肥やしたり、収穫の開始日を、畑の陽の当たり方が異なる様々な場所から取る葡萄の実を食べてみて一日単位で決めたり、収穫している最中にもその実をラボに解析に出して酸味や糖度をリアルタイムに調べながら行うなど。また更に収穫したあとに除去率?というのを経験値から決めるらしい。それに至っては何を除去するのかもわからなかった。。。これら極上のワインを造るためのプロセスを丁寧に映し出しており、ワインの味が分かる人にはより興味深い内容になっていると思う。長い年月をかけて養うことでしか身に付けることが出来ない文化なのだと知ることができる。収穫の後のパーティーも本当に楽しそうでそれも文化の一部なのだろうね。
ワインの味が分からない私のような者にもこの映画はとても面白いストーリーだった。兄弟姉妹とその家族の人間関係と心情の機微がとても良く表現されており、主人公の兄弟姉妹3人の誠実な人柄と愛情が伝わってくる。
それにしても主要登場人物がことごとく美男美女!兄、妹、弟、弟の奥さん、兄の奥さん、弟の義母まで。。。また、美しいだけでなく人柄もそれぞれみんな魅力的で。
見終わってとても幸せな気分に浸ることの出来る映画だった。
2回のアテレコごっこも良かったね(^_^)😁
samiam

samiam