さよこ

ザ・フェイス/誰だ!のさよこのレビュー・感想・評価

ザ・フェイス/誰だ!(2014年製作の映画)
4.5
【一度で2度美味しい作品でした👏】
2日連続でインド映画を鑑賞。大満足✌

🫂全体の感想
ここ数年で観たインド映画のなかでトップ3に入るくらい面白かった。主演はRRRでお馴染みのラーム・チャラン。前編だけでも1つの作品として成立しているのに、後編は前編に起きた出来事が伏線になった展開でさらにパワーアップ。復讐劇だけど重たくなりすぎず、要所にくすっと笑えるシーンがあってエンタメとしてとても観やすい。良かった!

🫂3人のヒロイン
大きく分けてプロローグ、前編、後編の3部構成になっていて、内容も伏線もボリュームがあるものの各パートによってヒロインが異なるので『このとき一緒だったヒロインはあの子だから主人公が◯◯のときだ!』と情報が入りやすくてとても良かった。髪型や服装、ヒゲで時系列を表すより、ストーリーにうまく組み込んだこの手法はとてもテクニカルな演出。

🫂男女の描き方
自分はインド映画大好き勢だが、インド映画の唯一苦手なところは恋愛描写。美人に一目惚れするところから恋愛が始まるワンパターンな流れや、恋愛アプローチがただのセクハラになっているなど、あちこちにルッキズムと男尊女卑な振る舞いが潜んでいることが多い。本作では「美人に惚れない主人公」であったり「ビーチで美女たちのお尻をペチンとしかけてぐっと耐える」といった描写があって、理性が利いててとても良かった。

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⚠️この先、ネタバレあります⚠️
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前半戦:
🫂キャラクターの奥行き
なんの気なしに配線をバチバチしながら扇風機を直すシーンは、主人公に配線系の知識があることが示されていてとても良かった。その直前にあった報復シーンへの説得力が増すし、単純にコメディシーンとしても面白い。

🫂主人公の計画
報復する順番を途中で変えたのは、もっと良い報復方法があると思いついたからだと思った。何も事情を知らない駆け出しの女優ですら利用するくらいだから、ターゲットがこちらを慕ってきても慈悲はなさそう。それにしても兄弟揃って恋愛に不慣れな感じがして、こんなに悪党なのにもしかしてピュアなのか??と少しだけ可愛いと思ってしまった。根が良いヤツぽいから弟のほうは主人公が手を出さなくて良かったよ…

後半戦:
🫂勇猛果敢な学生時代
同級生たちを威圧してきた人たちを順番にやっつけていく姿と『で、なんの話だっけ?(意訳)』を繰り返す姿が、頼もしくも底の知れない怖さがあって、思わず笑っちゃった。こんな飄々とした凄み方ある?チカラこそパワー👏

🫂みんな男子校っぽい
あれだけ主人公と一緒にいて、勘が良い人ならピンとくるヒントもたくさんあるのに、恋人の存在に気付かない周りの人たちが鈍すぎて可愛い。たまにいるよね、あからさまに恋人関係って分かる行動してるのに全然気付かない人。面白すぎる。

🫂好きなシーン
人質を取られてあっちを助けたらこっちが助からず…!のシーン出した答えが悪党vs悪党って感じで良かった。悪いやつはお前だけじゃないんだよ…?という宣戦布告にも思える。仲間には愛情深いけど悪いやつには容赦しない。この性格がのちのラストシーンに繋がる伏線だと思ってて、とても好き。

その他:
🫂ダンスシーン
学生時代に踊った『フリーダム』のやつが一番好き。チャランって身体の使い方がしなやかでめちゃ格好良い。インド映画のダンスシーンは、インドではご法度とされるベッドシーンよりよっぽど官能的な気がする。素肌の腰やお腹にぎりぎりタッチせずに布越しで触るほうが却ってエロくない?

🫂交差する主人公
えーーーー!同じバスに…!!!?

🫂骨格の美しさ
やっぱ美しさって骨格からくるんだな。
2人の俳優さんは顔は似てないけど体系とか骨格がきれいだから転生しても全然違和感がない。ちなみにサティアを演じているのはラーム・チャランのいとこだそうで、なるほどだからちょっとだけ雰囲気が似てるのかと妙に納得。

🫂血筋
主人公の母親もとても肝が座ってるんだけど、悪党も言ってたように父親がどんな人なのかすごい気になる。母親からは知性を、父親からは恵まれた身体を授かったとか?あの大悪党が若い頃に唯一頭が上がらなかった同級生とかだったら面白そうだなとか色々想像しながら観てた。

🫂ラスト
たぶん生前の彼だったら学友を脅すことはしないと思うんだ。そんなことしないで真っ向から説得するんじゃないかな。学友を焚き付けて学友を失った経験もあるわけだし。今回サティアが学友を巻き込んだところは、生前の彼とサティアが別人格であることの表れだと思った。

🫂オクパ
劇中では主人公の家に勝手に居座り、俺の家だと主張し、さらには主人公の家を売ろうとする小悪党おじさんが登場する。このシーンを単なるコメディとして受け止めるのではなく、一つの社会問題として受け止められたことに自分自身の成長を感じる。例えばスペインでは家ごと奪う泥棒がいて、彼らは占領を意味する「オクパ(ocupa)」と呼ばれている。さらに問題なのは取り返すことが容易ではなく、乗っ取り犯のほうに居住権が写っていればしまうこともあるからたちが悪い。
https://shohgaisha.com/column/grown_up_detail?id=2867
この記事⇧を読むと結局泣き寝入りが多いみたいなので、主人公がつよつよで良かったと思う👏

【余談】
主演はRRRでお馴染みのラーム・チャラン。
キネカ大森では入場特典でポストカードの配布があってとても嬉しい🫶
さよこ

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