走る人

目撃者の走る人のレビュー・感想・評価

目撃者(2017年製作の映画)
3.8
サスペンスと見せかけ、風刺的な意味合いが強い映画。
最後の主人公の行動で、この映画の評価ががらりと変わった。

終わる寸前まで誰にも感情移入できなかった。
頑なに証言しない主人公にイライラ。警察の上司は真面目に捜査しない。婦人会の会長は人の命よりマンションの価値が大事。犯人は残虐だったけど、逮捕してくれって思うほどの感情は生まれなかった。
唯一主人公の奥さんだけは死なないでくれと願えた。

主人公と犯人の格闘シーンもあったが、感情移入できないからどっちが勝ってもいいから早く終わってくれとさえ思った。

そこで最後の主人公の行動。自分には刺さった。
最後まで見てよかった。この映画の見え方が変わる。
主人公のイライラ行動だったり、感情移入できないのも、全てこのための演出だったのかとさえ思った。
最後がなかったら、2点かな。
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