leyla

mid90s ミッドナインティーズのleylaのレビュー・感想・評価

3.8
13歳のスティーヴィーがスケボーを通して自分の居場所を見つける物語だけれど、仲間たちそれぞれの物語でもある。

スティーヴィーが早く大人になりたいと背伸びをしたり、初体験の連続に心躍らせる気持ちが手にとるようにわかった。主役のサニー・スリッチの無邪気な笑顔がよかったな。

すんなり彼を仲間として受け入れてくれたスケボーショップにいる4人がとてもイカしてて好きだ。

この地域は、貧困の人が多い場所なのだろう。誰もが何かしら問題を抱えている。
仲間たちは、ワルではあるけど、悪ではない。
危うい彼らの未来に少しでも希望があるといいなと思った。

青春の儚さとまぶしさが詰まったラストの動画がいい。

鬱屈とした日々を吹き飛ばすかのようなカラッとしたカリフォルニアの空気とスケボーの疾走感も気持ちよかった。

ジョナ・ヒル監督の半自伝的作品ということもあって、16mmで撮ったザラザラとした映像やスタンダードな画角、ファッションや音楽など90年代へのこだわりが満載だった。
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