90年代半ばに少年時代を過ごした世代の人達ならドンピシャでハマりそうな映画。
兄貴の部屋に忍び込んで服やCDを物色するところからもう、少年時代特有の"無力感を伴う万能感"に溢れている。BGMのセンスが抜群だからだろう。
何かにつけて大人ぶりたい・周りの奴と差をつけたい感じとか、子供だけの社会での上下関係とか、誰もが大なり小なり感じたであろう感覚が描かれている。
強いプロットがある訳でもない、いわゆる"雰囲気映画"のカテゴリだろうけど、主人公目線であの頃を追体験できるという点で優れた作品だと思う。