一流のB級映画
あらすじを見たときは『武器人間』を想像しましたが、全然違いました。
J・J・エイブラムスが製作なだけあり、もっとクオリティが高い映画でした。
前半はノルマンディー降下作戦を描いた戦争映画でスピルバーグ監督の『プライベート・ライアン』に匹敵するくらいの阿鼻叫喚の地獄絵図。ここだけ見ると本当に戦争映画です。
ただ不思議なくらい不気味な雰囲気が漂っています。そして、中盤から一気にゾンビホラーに。しかもただのゾンビではなく、超タフなスーパーソルジャーゾンビでした。ゾンビのビジュアルもかなりグロテスク。マッドサイエンティストの実験室も悪趣味で良かったです。
チープさなどこれっぽっちもないくらい
アクション演出もホラー演技もすべてが一流でシンプルにめちゃくちゃ面白い映画でした。
また個人的にはキャストも魅力的。
少し影のある伍長。これを演じるのはカート・ラッセルの息子であるワイアット・ラッセル。言われなくても分かるくらいそっくりでした。
カート・ラッセルが『遊星からの物体X』などのジョン・カーペンター監督作品に出演していたときと同じような雰囲気で、ただただカッコいい… なんなら懐かしさも感じる。
ナチス×ゾンビ という一歩間違えると駄作になりかねないトリッキーな発想ですが、見事は快作だと思います。これくらいレベルの高いナチゾンビ映画はもう今後作られないかも知れない…