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7月22日のwhitelilyのレビュー・感想・評価

7月22日(2018年製作の映画)
3.9
2011年ノルウェー。オスロ官庁爆破事件とウトヤ島銃乱射事件、時を同じくして起こった連続テロの余波を描いた作品。

辛い辛い辛い。罪の無い人々の命が無惨に奪われる辛さだけじゃなく、人間の身勝手さや無力さに為す術もない悔しさが込み上げる。殺戮が行われるあまりにもリアルなシーンに恐怖を感じた。

人間が持つそれぞれの思想や正義。それを押し通し暴力と恐怖でねじ伏せようとするテロリズム。それに決して屈してはいけない、彼らの思い通りにさせてはいけない。テロリストの裁判をプロパガンダの場にしてはいけない。テロ犯罪に決して屈しないという意識をそれぞれの人間が持たなければいけないという、ある種責任のようなものを背負わされたような。

被害者やその家族から学ぶ事がすごく多く、終始胸が痛い作品だった。被害者の視点とテロリストの裁判が交互に進んでいく展開にぐいぐい見せつけられた。疲れた…でも観て良かったと思える映画だった。
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