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ROMA/ローマのまっとのレビュー・感想・評価

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)
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瞬間瞬間に美しさと愛しさと悲しさを感じるタイプの映画だった ので印象的だったところを羅列します

・ぺぺとクレオの「死んでるから返事できない」
このぐで〜っとした幸せな時間、いきなり郷愁みたいな気持ちが襲ってびっくりしました 私、心揺さぶられとる!

・子供ができたことを聞く奥さまの優しさとぺぺの痛いの飛んでけ
奥様は普通にクレオに優しいし、病院にも連れて行ってくれる ど下手くそな運転で自ら連れて行ってくれるくらいに(お医者さんに会いたいのもあったぽいけど)
ぺぺの痛いの飛んでけでどれだけこの心が救われるか 子供の素直な心配にグワッと涙出る 心超揺さぶられるじゃんこれ

・様子がおかしくなり運転もどんどんヤバくなる奥様 そして「女はみんな孤独」
奥様のあからさまな攻撃性……奥様は優しい、優しいと同時に弱いしその優しさはある意味「別の種類の人」に対する優しさだ それが正しくない面は絶対にある だからってそこに愛が絶対にないわけじゃない
風と共に去りぬやアンクルトムの小屋を読んだときの気持ちを思い出す……そこにあるリスペクトと愛は確かに本物だ だから余計この社会での両者に「差」があって、差があるゆえの優しさと愛である事実に打ちのめされる……

・海
欲しくなかったの……ううわ〜〜〜 だってこんな、こんな世界でさあ ちょうど最近黒澤明の羅生門を観たので「希望としての、無垢なる存在としての赤子の力ってすごいけどこの赤子が社会で揉まれた結果があの大人たちでしょ……生まれた瞬間希望であり次の絶望の種じゃん……この世は地獄だ……結局……」と思ったので(クソネガティブな感想だな)、クレオの欲しくなかったにあまりに心打たれた
そうだよ そうだよ 生まれてきてほしくなかったよ こんなにクレオを抱く手たちが温かくても、子どもも親も愛と慈しみに溢れていても、それでも生まれてきてほしくなかったよ……

・フルチンクソ野郎
シンプルにクズ 死んでくれ
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