じゅー

HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツのじゅーのレビュー・感想・評価

4.0
ジャケットの写真となんとなくの雰囲気で、「冴えない主人公が町一番の女の子と恋をして、夏が去っていくとともにその女の子も消えていった」みたいな映画を想像してたけど、全然違った。
冴えない主人公と町一番の女の子との恋愛という点までは正しいが、その二人の間には二つの関係性があった。
一つは、一緒に大麻を売りさばいていた友達のハンターがヒロインの兄で、ハンターにばれないように付き合わなければいけないという点。
もう一つは大麻やコカインなどによって周囲の環境が少しずつ変わっていくという点。
夏を中心として物語が進んでいくがひと夏の物語というわけではなく、実際には夏から次の年の夏という1年間を通した物語だった。
特徴的だったのが、物語の合間のナレーションを主人公が思い出しながら語っているのではなく、町の中のなんでもない男の子が語っていたという点。そのおかげで俯瞰的にその時々の状況を説明できていた。
90'sを舞台とした作品であったので、90'sのような音楽がところどころに流れているのもよかった。
観た後に何とも言えない感情になり、良い作品だったとしみじみと感じた。
主人公のダニエル演じるティモシー・シャラメの別の作品も気になったので、次は「君の名前で僕を呼んで」を見てみたい思える作品だった。
じゅー

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