このレビューはネタバレを含みます
この映画の主人公は記憶をなくした日本の首相。
冒頭シーンの撮影、ストーリーのすすみ方が素晴らしい。
記憶をなくした人間がどういう心理状態で行動していくかが、表現されている。
観客は、記憶をなくした首相と同じ気持ちで冒頭シーンを観賞することになる。
どういうことかというと、なにもかもが不明瞭で不確か。不安でしょうがないという感じ。自分がどこの誰かもわからない。
もちろん三谷幸喜氏監督作品ということもあり、コメディ作品ではあるが、全体的にコメディに描かれていながらも、この冒頭シーンはドキュメンタリーチックなリアルで、シリアスチックな記憶喪失世界が描かれている。
この冒頭シーンを観れただけでかなり楽しめた。