だれ一人ふざけてないのに、端から見たらものすごくおかしい。そんな特有のユーモアさを持つ三谷幸喜作品ですが、今作は「ラジオの時間」に並ぶ名作じゃないかな。
政治やラジオの生収録のように緊迫した場所や状況のほうが三谷幸喜の笑いはいきるんだな、と思いました。恐れずに言うならば、チャップリン。古典的ユーモアを現代風に昇華してますね。でもドタバタ劇だから、舞台のほうがイキイキする気もしてます。
余談ですが、『ザ・マジックアワー』を記念して刊行されたBRUTUS『三谷幸喜 失踪事件？！』は一冊まるごと三谷幸喜劇場なので、ぜひ一読を。監督も役者も、ものすごい楽しんで映画を作ってるんだなとわかる、映画オタクなら持っておきたい一冊です。
