十代の頃、岩井俊二の作品が大好きで、当然「Love Letter」も円盤を持ってるぐらいには大切な作品だった。
来るはずの無い手紙。瓜二つの女の子。プロットフォーマットからキャスティングまで、明らかにセルフオマージュに溢れた本作を、しかし今時分の私が感じる違和感というか、はっきりといってしまえば、好きになれないのは何故だろうか。
彼の描く女性観や登場する男たちの行動や感情に共感するには、岩井俊二の描くイノセンスやピュアネスを信じるには、自分は随分遠いところに来てしまった様だ。
それが良いことなのか、良くないことなのかは判らないし、その理由も今は分からないけれど。
まあ、単に主人公が福山雅治や神木隆之介くんじゃあ無かったら、この映画も大概だよねって話かもしれませんけれどw
少女を魅力的に描く映画作家としての岩井俊二の本領は勿論十二分に発揮されており、本作においては森七菜のさりげもなくも絶妙な演技は芸達者ばかりのキャストの中でも一際輝いていると思う。
なにぶん、日本のドラマや映画を熱心に観るタイプでは無いので今更気付いた感は否めなくて申し訳ないですが。(天気の子は声の演技だし、と言い訳はしてみる)
