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ラストレターのdj610のレビュー・感想・評価

ラストレター(2020年製作の映画)
3.3
「愛」の形は目に見えなくて、でも自分の気持ちを愛する人に伝えたいと誰もが悩んでいる。

自分がかつて愛した人は今何をしているのだろう、そんな些細な好奇心が同窓会で偶然、愛した人の妹と出会うことにより大きく膨らんでいく。何気なく始まった妹との文通はやがて、運命のいたずらにより、徐々に真実に近づいていく。

この映画の途中で、とても頭にくるシーンがあるのだが、普通なら暴力に訴え出ても良いくらい自分は苛立った。でも、この映画では「愛は暴力に勝る」という見事な演出をしている。

自分は他人の人生の一場面にどんな印象や影響を与えられたのだろうか?そんなことは「人を愛するという思いの強さ」に対してとてもちっぽけな考え方だと結論付ける。

僕は岩井俊二作品を観るとき、他人の映画より岩井俊二自身の過去作品を超えるかどうかで観てしまう。今回は流石に自分の価値観を変える衝撃はなかったが、若手の女優を掘り出すセンスは今も昔も凄いと思った。森七菜の松たか子の若い頃の演技は喋り方のイントネーションのコピーとかホントに凄いセンスを感じた。別の作品でも彼女にあってみたいと思った。

◯カエルノウタ 森七菜
https://youtu.be/ZNNR1Jeb1cA
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