Apollo

永遠の門 ゴッホの見た未来のApolloのレビュー・感想・評価

4.3
南仏を愛したゴッホ
そこで彼が描きたかったものとその困難の一作
本作のゴッホは、生来神経衰弱のか弱い人物というより、理知的で傲慢で、だからこそ気づいてしまった自然や芸術が持つ「魂の救済」というとんでもない怪物に心を狂わされた「筆を持つ聖職者」の様だった

「魂の救済」という深淵に辿り着こうとする高度な欲求(ゴッホは父の影響で一時聖職を目指していた)
同時に、自身の身も魂も破壊してしまうほど迸る情熱
そんな理性と狂気という相反する精神を往き来する危ういゴッホを、名優W.デフォーが持ち前の「得たいの知れなさ」を発揮し、見事に演じている👏✨

ゴッホが散策する、南仏の日差しに輝く木々や空が目に眩しい
作中、その美しい画の下半分がボヤける瞬間がある。その意味は?
自然への畏怖と、情熱に焼き切れそうな己の魂ゆえにこみ上げたゴッホの涙か
それとも、その境界に彼が掴みたかったものがあったのか
ご覧になった方の感想をぜひ拝聴したい😌
Apollo

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