若草物語は読もうと思ったこともなかったなぁ、そういえば。4人姉妹の話ぐらいしか知らない。
お父さんが牧師でお母さんがボランティア精神に溢れ…そんな素晴らしい両親だから姉妹もとても優しくて素敵な関係なんですよね。毒気も嫌みも悪人もここまで全くないストーリーって珍しいんじゃないかな。「善」ばかりなので私はあまりハマれなかった。
グレタ・ガーウィグ監督は「フランシス・ハ」「レディ・バード」と同じで、女性が独り立ちする困難とそれに立ち向かう強さと希望、自分らしく生きる大切さをこの作品でも描いている。ジョーをあんな風に描かなかったら、かなりふんわりした話になってしまいそう。
時系列が前後するので最初はやや混乱。
でも４人のキャラクターと個々のストーリーを丁寧に描いていて、監督の思い入れの強さを感じられるのは気持ちいい。
美術と衣装、ロケ地の美しさは、観ているだけで幸せ。ジョーの衣装は特によくて、彼女の個性に合ったオシャレな衣装だった。
少女から大人へ。大人になって離ればなれになることの寂しさはありながらも、この家族はずっと仲良しなんですよね。幸せな家族の美しい物語を拝ませていただいた気分です。
