マクガフィン

映画 賭ケグルイのマクガフィンのレビュー・感想・評価

映画 賭ケグルイ(2019年製作の映画)
3.3
TVドラマ同様、徹底的なギャンブルによる弱肉強食の学園を舞台に、敗者は人間としての尊厳や人間性までを否定されるディストピア世界の設定に興味津々に。学園内でのワンシチュエーションや、大人が一切出てこない独特な世界観も好感。原作未読。ドラマ視聴。アニメは数話視聴。

人間の表裏がディストピアとユートピアの裏返しのメタ的姿なことが印象的で、ギャンブルとのマッチさが良い。美しさと狂気の紙一重さにコミカルを交えたテイストが絶妙だったTVドラマだったが、新たな反勢力・ヴィレッジの脇役達の大仰な演技で、仰々しくなり残念。中盤まではヴィレッジの宗教的排他主義のような「救い」やそれを否定することに興味が尽きなかったが、TVドラマの方が冴える演出も多いことに。アニメよりもTVドラマの方が面白いので、アニメ実写化では「帝一の國」や「響」なみの期待してしまい、詰まらなくないが期待値が高すぎた印象に。

蛇喰夢子(浜辺美波)のギャンブルする所以や、生徒会長との対決などは置き去りなこと。また、続編ありきな構成は、ドラマ同様に纏まりに欠けるし、Season1・Season2・映画と3回続くのは如何なものか。結末のギャンブルより何気ない日常を含味する、瑣末的な大切が伏線になるのか。次作も楽しみに。