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グリーンブックの3333のネタバレレビュー・内容・結末

グリーンブック(2018年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

所々のユーモアと人間らしさが胸に刺さった。白人と黒人の組み合わせで黒人差別にぶち当たっていく王道的なストーリーだったが、ドクの本質的な悩みにトニーが寄り添っていたのが印象的だった。ドクは黒人差別以外の部分でも人間関係の構築や気品高くいるべきであるという概念に縛り付けられていて、その背景には黒人であることが関係しているが、恐らくそれだけではない、彼自身の考え方や弱さがあったように思う。その感情にトニーは稚拙な言葉ではあったが、いつも寄り添い支えていた。

ドクはドクであり、トニーはトニーで、黒だとか黒でないとかは関係ない。嫌なことは嫌と言っていいし、互いに尊敬するべきところはするべきだ。逆に、やってみたいことには挑戦した方がいい。待っていてははじまらない。最後にドクが一歩踏み出し、それをトニーの家族が歓迎した姿にはじんわり来るものがあった。元々は黒人差別の感情が強かったトニーを、ドクのキャラクターが変え、そしてその変え方も無理矢理ではなくて、例えば音楽や、ドクの考え方、身の振る舞い方で少しずつトニーが変容していったのがよかった。本当に二人は良き親友だったんだろうな。
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