うえのひろむ

グリーンブックのうえのひろむのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.0
『ドライビング・ミス・デイジー』と立場を入れ替えたような映画。
面白い映画だけど人種差別とか、出身地の差別って、皮膚感覚でわかるかと言われると、とてもわかりづらいなって思う。
当然、差別は日本にもあるけど、イタリア系だから、皮膚の色が違うからってわけられちゃうのは理解しづらい。
『砂の器』にしてもそうだけど、差別を1枚隔てたところに感じてしまうのは、とても歯がゆい。
個人の感情を抜きにして人を縛る、しきたりってある種の呪いのようにも思える。
まるっきり思考停止しても、それで許されてしまう恐ろしさよ。
差別が根強い南部にあえて行くというのは、道を開くためのドクなりのノブレスオブリージュの示し方なのかなって思う。

最初は噛み合わなかった2人が旅を通じて、通じ合っていくって、やっぱりロードムービーはこう出ないと!
奥さんも素敵な人だし、とても魅力的な人だと思う!
わざわざ手紙を読んで聞かせてるのは笑えた。
ラストシーンもベタだけど、とても好き。
ヴーヴ・クリコのイエローラベルを持ってくるあたり、さすがである。
良いセンスだ!

2021年19本目
うえのひろむ

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