さ

グリーンブックのさのネタバレレビュー・内容・結末

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

好きなシーン
○ハンバーガー屋さん?のテラス席で
初めてドクがトニーの手紙を直すシーン
色彩が良い

○運転中に隣の車のカップルにじろじろ見られて、去り際に中指を立ててゆくシーン
ドクの焦った感じがかわいい


ヤンチャで破天荒だけど、心根はまっすぐな気質のトニーと
品位を保ち、才能にあふれていて、でも少し臆病で引っ込み思案なところもあるドク
(これは差別的な環境にいることでそうならざるを得なかったのかもしれませんが)
2人の相性がひたすら良くて、途中から愛おしさがすごかった

雨の中車を飛び出してドクが心の内を吐き出すシーン、めっちゃ泣いちゃった 、、
自分が何なのかわからない。何者なのか。
黒人でも白人でも、男でもない。
その一方で、トニーは別のシーンで「自分が誰かわかっている」と言ってて、、

それで、自己理解は、やっぱり他人と比べることでしかできないのかな。と思った
トニーには周りにたくさんの人がいる。
家族、友達、仕事の仲間、、
その繋がりがあるからこそ、自分をより深く理解できるし、自己受容もできる。

ドクは1人で、差別的な目に晒されつづけて、生きているだけで消耗するはずなのに
それなのにいつも品位を保って、底知れぬ勇気で、アウェイに飛び込んでいく。
聞けば誰もが身体を揺らすようなピアノを武器に。
本当にかっこいい。
差別を当たり前と思わず、いつでも自分は対等に扱われるべきだという姿勢を崩さないのも。

でもそれでも、冷静さと品性を併せ持つだけでは理不尽には勝てないときもある。
脳筋でゴリ押しする、優しいゴリラが相棒で良かったね🦍
ドクがトニーとのつながりを得たことで、
少しでも自己肯定できるようになっていけてたらいいね。

ああ、素敵な実話だ。
南部の自然の風景もすばらしかった…
暇な時に、気楽にポチっと観られる類のものではないですが、また観たいと思います。🍗
さ