素直に手紙を書くトニーと、それを読む妻ドロレスの関係性が可愛くてとても素敵だった。だからこそ、シャーリーがその手紙のライティングを手伝うことにすごく意味があったと思う。
映画の舞台が1962年。キング牧師の「I have a dream 」の演説が1963年。なんとなく知っている黒人差別の歴史も、1人の人間にスポットを当てると当事者目線になって見ることができる。最後の公演予定のレストランでのスタッフの対応が当然のこととてして描かれているのが印象的。特別に差別をしている意識がない。時代が変わることで社会の常識が変わるというのをまざまざと見せつけられた。多分これは今でも様々なところで見られる現象だと思う。自分たちは知らず知らずのうちに差別してしまうという意識は頭の片隅に持っていたい。
