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グリーンブックのystkのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.0
理想的なバディもの、人種問題に踏み込みながらもユーモアを殺さず、ストーリーと軽妙な掛け合いで惹きつける佳作。でも、これも自分が日本人だからの感想かも。白人救世主型のストーリーと酷評される点も、関係者の手厳しいコメントも当事者や近い立場じゃないとわからない。

「グリーンブック」は当時の黒人が利用できるレストラン、ホテル等の施設が掲載された冊子だけど、これは差別じゃなくて「黒人にも快適に過ごしていだける情報を掲載している」というのが表向き。ようするに差別ではなく区別とのこと。信じられないけど本当に差別してないつもりだったりする。

話を置き換えて。昨今の日本でもLGBTフレンドリーな店や施設をまとめた冊子があるけど、これも見ようによっては区別だし、場合によっては差別にもなりえるのかな。LGBTトイレ、LGBT向け就職相談、LGBT向け不動産etc。区別されることで救われる人もいる一方で憤る人もいるだろうし、なんかこの手の話は複雑だなーと色々考えさせられた。
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