nana

グリーンブックのnanaのネタバレレビュー・内容・結末

グリーンブック(2018年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

良くも悪くもライトな作風だったと思う。根深い差別の提示はしてあるし、フライドチキンの意味深な描き方も、歴史背景を知っていれば胸につまされるものがあった。だがどの程度、アフリカ系アメリカ人の歴史的背景を知っているかによって、受ける印象は全く異なると思われる。

ここから少し内容に触れます。
プールのシーン、あれはドクターがゲイ(パンセクシュアルかもしれない)だということの提示だと感じたが、そうなると、トニーが別に何とも思っていないと伝えたとき、彼は嬉しかっただろうな。雨の中のシャーリーの独白も含めて、大味だけれど最終的には受け取り手に委ねたメッセージ性のある作品だと感じる。

これは完全に個人的な意見。
今の日本の女性が受けている差別感情が理解出来ない人の心理、作中のトニーが言った「俺の方が黒人だ」と似てるように思える。上手く言語化できないが、被差別者と差別をしていた者の感じ方は違うのだと改めて意識してしまった。
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