あかり

グリーンブックのあかりのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.4
『あんたの音楽はあんたにしかできない』
音楽やってる身としてはこんな嬉しい言葉ないよなと思いながら号泣しました。『あなたの音楽はあなたにしかできない』素敵な言葉じゃないですか、この世で1番の褒め言葉じゃないですか。

才能だけでは変えられない世界。満面の笑みで歓迎してくれた会場の支配人も『土地のしきたりだから』とやむを得ない様子で拒否する世界。そんな世界を変えるためには黒人側だけに勇気が必要なのではなくて、そこで『土地のしきたり』を無視する勇気も必要なわけです。
白人に拒絶されながら、不当な扱いを受けながらも背筋を伸ばし闘っていくドンシャーリーとそれを支えるトニーがとても良いコンビ。
黒人だからと袋叩きにされたり冷ややかな目で見られるシーンは心が痛かったです。

『人種差別』という重いテーマを扱いつつも笑えて泣けて観やすい映画だったように感じます。

一つ気になったのが、ラスト、ドンシャーリーがトニーの家に来たシーンでドンを見て固まるトニーの知人たちを見て劇場の大体の人が笑っていたんですけど、あそこって笑うポイントだったんですか?さっきまで黒人のことをニガーと言って差別的だった人たちが目の前に突然黒人が現れて戸惑うシーンですよね...?笑うようなポイントじゃなかったと感じたんだけど...私の感覚がおかしかったのかな...
あかり

あかり