トランク

グリーンブックのトランクのネタバレレビュー・内容・結末

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

事前の情報としては、アカデミー賞作品賞を獲ったこと、バディものであること、鑑賞後にフライドチキンが食べたくなることくらいしか聞いておらず、あらすじも知らなかった。

アメリカの歴史的背景に疎いせいで、なぜ南部では黒人差別が特に強いのか疑問のまま見終えてしまった。

シャーリーが黒人として差別を受けているだけでなく、教養や資産がある点で他の黒人とも異なることや家族と疎遠であること、またゲイ(バイセクシャル?)であること等から、孤独感に苦しめられていたことがスクリーンから伝わってきた。自宅での服装や王様の座椅子のような調度品の描写からも「孤城の王」である描写が表現されているなと思った。

鑑賞後、どうしてこの映画のタイトルが「グリーンブック」であるのか考えていた。グリーンブックとは黒人が心地よく泊まれる宿泊施設が掲載された冊子であった。
トニーはシャーリーの仕事を始めるまでは、黒人に対して明らかな差別意識を有していた。家に業者の2人組の黒人が来た時、2人が使用したコップをつまみながらゴミ箱に捨てた。トニーの家族も妻以外は同じような感じだった。このような冒頭の描写から、トニーの家は黒人を受け入れない姿勢が窺えた。
しかし、ラストでクリスマスのトニー家にシャーリーが突然訪問した時は、皆が黒人であるシャーリーを受け入れていた。これにより、トニー家は黒人を受け入れてくれる「グリーンブック」に載るような家庭になったのではないかと思った。

2023.02.01.
アマプラで再視聴
アメリカ黒人の歴史についてある程度勉強した後で見てみると、映画館で見た時にはわからなかったセリフがわかるようになった。
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