ピートロ

グリーンブックのピートロのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.5
アカデミー賞でスパイク・リーが激怒し、途中退場しようとしたとかしないとかそんな話や、他にも批判的な意見や記事を散見していたので、人種差別というデリケートなテーマの取り扱いはむずかしいなあ、どれどれどんな履き違えや無配慮が含有されているのかなという姿勢でのぞんだものの…なんだ最高じゃないですか。
伏線やその回収、「なんだ猫か」やブラフ、登場人物たちの成長は、ベタで王道かもしれないが、まちがいなく映画の快感。
トニーが言語化の苦手な(デタラメはうまいが)キャラクターなので、心情の変化を不用意にあからさまな言葉にしないところが非常によかった。表情や行動で伝えるから抵抗なくすっと受け取れる。
なんの不満もないが、しいていうならば冷静で知的なドクが感情を爆発させるシーンがちょっとだけ唐突だったかなと。
現時点では今年ベスト1。