どうしてタイトルを「グリーンブック」にしたのだろうと思った。
そのガイドブックには「快適な旅のお供に」とあったが、書かれている宿を利用したとしても快適とは程遠く、行く先々で散々な目に遭う。
けれど差別ばかりの旅路で、黒人ピアニストのドクにとって本当の意味で「グリーンブック」の役割を担ったのは、トニーそのものなんじゃないかな。
粗雑だけど優しく、力の強いトニー。そんなトニーを支える賢い奥さん。くすくすと笑い声が広がる映画館。
後ろの席の仲良し老夫婦が展開を予測しながら見ていた。小声でぺちゃくちゃ。ちょっと静かにして欲しかったけど和やかでよかった。