劇場で観た時には『最強のふたり』の記号を反転させただけのように感じたが、改めて観ると全く違うな、と。
そもそもこの物語の大筋は往還によるビルドゥングスロマンであって、その時点から『最強のふたり』とは大きく異なる。
また、主従関係に関しては前述の通り記号を反転させたものとなっているが、それによって物語の持つ意味合いが一変している。主従関係という閉鎖的な関係性の中での二人の立場と世間一般での二人の立場は全くの逆であり、その倒錯ゆえの意地や見栄といった感情の揺らぎが表されていて中々面白かった。
この映画を観るとケンタッキーが無性に食べたくなる。
