カトコウ

グリーンブックのカトコウのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
5.0
差別をテーマにした、異人種間の友情物語

主人公は仕事人間というだけで中庸、公平な立ち位置だが私生活では何気なく差別意識を持っている人間
そんな彼が黒人である雇い主とわざわざ差別意識の強い地域に向かって一緒に旅をするロードムービー

単純に2人の仲が深まっていくことで好きな映画になりうるんだけど

思い返して良かったなぁと思うのは
友情を築く主人公自身が、無自覚な差別意識を持っている人物だったこと
被差別される側の黒人の主人公が実力も権力も品格もある人物であるがゆえに、差別される弱者ではなく強者であること

差別をテーマにしてるからといって
十把一絡げに白人=悪者、黒人=善人で描かれているわけでないところ


全部をひっくるめて
この映画が差別という問題を背景に置きつつも
2人の主人公それぞれの人間同士の物語であり

作品自体が人種のことを扱ってるくせに人種なんて関係ないということが伝わってきて

好きだなあと思った
カトコウ

カトコウ