もっちゃん

グリーンブックのもっちゃんのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.5
一時期タイムラインで観ないことがなかった作品。
アカデミー賞作品賞も受賞し今更感ハンパないけど、おかんが何か良い映画ない?と言ってくるので、満を辞して封印を解いた‼️


バディもののロードムービー🚙

粗暴で言葉遣いは下品、ろくに文章も書けない白人🙋‍♂️
カーネギーホールの真上に住居を構え、教養もあり、天才的なピアニスト🎹である黒人🙋‍♂️

このバディの設定がいい👍
普通、白人と黒人の設定逆なんだけど、黒人の方が真人間で白人の方がチンピラって凸凹具合が笑いのアクセントになってるw

黒人への見方を変えるため、黒人差別が色濃いアメリカ南部に敢えてコンサートツアーに行く。
仕事を失った白人の≪トニー≫はお金のため毛嫌いしている黒人からの仕事を引き受けるが...

向かう先で差別にあってトラブルを起こしながら、最後は感動のコンサートで幕を閉じる...
みたいなのを期待してたがちょっと違った🙄


ピアノコンサートは白人の富裕層が教養のためにわかりもしないのに聞くだけ。本当に音楽的な価値をわかって聴いてる人がどれだけいるのか。

そして肌が黒いというだけで、安ホテルしか泊まれない・レストランで食事ができない・トイレを使用できない・スーツ屋で試着できない・バーに入ったら白人に暴行される・車で走ってるだけで警察に止められるetc...

この理不尽さに耐えたところで、その先に何か報われるようなことが待っているのか。

いや何もない。
ただただ理不尽な扱いを受けるだけ。


なんだろう、差別モノってある意味ラストのカタルシス用意しやすいというか、差別に打ち克つ脚本をやれば一定の感動を得れるんだけど、

それをやらないところにこの映画の存在価値があると思うし、
「感動的なことが起こらない」というところに差別のリアルが描写されてるとも感じた。


ただそれ故にエンタメとしての面白さはそこまでなく、静かなつくりになっている。

最近で言うと『黒い司法』のような"正義は必ず勝つ"みたいなわかりやすい爽快さはない。

どちらかというと『グッドウィルハンティング』みたいな人と人とのつながり、人と人とが影響し合って変化していく様子を描いたヒューマン・ドラマという印象。

キャラ設定や脚本的にオードリーヘップバーンの『マイフェアレディ』のようなところもある🤔

静かなヒューマンドラマが好きな方にはオススメ✨
もっちゃん

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