チッコーネ

マダムのおかしな晩餐会のチッコーネのレビュー・感想・評価

マダムのおかしな晩餐会(2016年製作の映画)
4.0
終盤、現実と創作が入り乱れていく映画的な構成で、意外に見応えがあった。
人種差別的なセリフが散見されるのが気になったものの、作中でいい思いをしているのは明らかに虐げられた人々で、アメリカの崩落をそこはとなく感じさせる雰囲気も。

実質的なヒロインはロッシ・デ・パルマだが、もともと強烈で、さらに老けた顔をラストでクローズアップに曝す強さがすごい(オーストラリア出身なのに、なぜかアメリカ女を演じているトニ・コレットがしなびた胸を曝すのもすごい)。
ハーヴェイ・カイテルもすごく久々に見たし、キャスティングから「50代以上の男女を中心に据えた物語を紡ごう」という気概が感じられる。