おさかな天国

オーファンズ・ブルースのおさかな天国のレビュー・感想・評価

オーファンズ・ブルース(2018年製作の映画)
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異国感溢れる不思議な空気と湿度の高い映像がうつくしかった。
作品の中にぽつりぽつりとヒントが散りばめられていて 話が進むにつれて点と点がつながっていく。最初に抱いた違和感の答えに気付いたときはハッとさせられた。
分かりにくいところもあるかもしれないけど、説明過多なものより観客に想像を喚起させ、判断を委ねるような脚本の方が好きだなあ。

上映後のトークイベントで脚本は当て書きをしたという監督、主演のおふたりは本当にこの役にぴったりだと思った
バンくんのアロハシャツをばさばさと風になびかせてるところが印象的だったので、彼は風をイメージしたと聞いて納得。

肌、やけど、カセットテープ、歯磨き、モールス信号、象、ビンのお酒、ノート
シンボリックなものがちらほら とても印象的だった

もうすぐじっとりとした季節がやってくる。私にはもう一度会いたい幼馴染はいないけど、猛暑日の続く夏の日に古いアパートの一室でこの映画をふと思い出したりするんだと思う。
うまく消化しきれていない部分もあるのでもう一度観たいけれど、やっぱりテアトル新宿は苦手だ
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