くぅー

峠 最後のサムライのくぅーのレビュー・感想・評価

峠 最後のサムライ(2020年製作の映画)
3.8
my映画館2022 #38>
“民は国の本。”

大政奉還により260年余り続いた江戸時代が終焉を迎えた幕末の動乱期に、幕府にも官軍にも属さず、中立の立場で戦争を回避しようとした、長岡藩の河井継之助の晩年を描くドラマ。

で、名前とその功績はざっくりと知っていたが、じっくりと触れるのは初めてで…なるほど、先見の明があるリーダーだったんだなぁと静かに見終える。

っと、幕末のスペクタクルな激動テイストを見たいならオススメはしません…ガトリング砲も出ては来ますが、そこがポイントではないので。

そう、あの乱世に信念を貫き、止むを得ず戦うものの、結局は勢いに敗れてヒーローにはなれず…見方によっては過信とも取れるし、ある結果だけ切り取ればダークヒーローともなる。

しかし、長岡藩をまるでスイスにすべく、とにもかくにも民衆のことを考え、その先の日本の平和な未来をも考えつつ、筋を通して侍の義を決して忘れない姿、立派だったと思います。

なお、俳優陣では、まずは役所広司…名優たる説得力を存分に披露。
松たか子…こちらも見事な安定の助演ぶり。
永山絢斗がここでも的確なサポートで…芳根京子もきっちり魅せる。
さらには、田中泯と香川京子がいい味を見せ…流石の仲代達矢に、榎木孝明に佐々木蔵之介に、井川比佐志に吉岡秀隆らの豪華なアシストが良かった。
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