キミシマユウキ

バスターのバラードのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

バスターのバラード(2018年製作の映画)
3.6
アメリカの西部開拓時代、生と死が今より近いこの場所で6つの物語が始まる・・・

『ノーカントリー』『トゥルーグリッド』の
!!コーエン兄弟監督!!
による西部劇アンソロジー!
もともとドラマシリーズとして製作されていたのものを脚本修正して映画化!
コーエン兄弟が好きなので鑑賞。


今よりも生と死の距離が近かったころのお話。


それでは6つの物語に分けて簡単にレビューしていきましょう!

■バスターのバラード
★★★☆☆ 3.6
出演:ティム・ブレイク・ネルソン
『オーブラザー』のコミカルな演技が印象的だったティムさんが陽気で凄腕なカーボーイを好演!
タイトルロールなだけあり、6つの中で一番西部劇っぽいし、人の死がちっぽけな感じが好き!
やっぱりコーエン兄弟はカントリー調の曲をやらせると光りますねぇ


■アルゴドネス付近
★★★☆☆ 3.4
出演:ジェイムズ・フランコ
コミカルもクールも使い分ける実力派ジェイムズフランコが汚らしい強盗役で登場!嬉しい!
自分の罪が回りに回って向かっていく結末もアホらしくてコーエン流ブラックコメディといった感じだ。


■食事券
★★★☆☆ 3.5
出演:リーアム・ニーソン、ハリー・メリング
6つの中でも最も悲しくて切ないお話。ハリポタでいじめっこのダドリーを演じていたハリー君(ややこしい)が、
五体不満足の青年ととして老いた興行師のリーアムと寒い荒野を旅するお話。
いつも娘のために身体を張って悪の組織を破滅させる無敵パパのリーアムの、普段見せない表情を見れるだけで価値がある。


■金の谷
★★★☆☆ 3.3
出演:トム・ウェイツ
おじいちゃんが山奥で金鉱を掘り当てるために頑張る話です。
シンガーソングライターのトムウェイツが頑張るおじいちゃんです。
僕からは以上です。


■早とちりの娘
★★★☆☆ 3.7
出演:ゾーイ・カザン
新天地を求めて兄と旅をする娘が色々と巻き込まれる話。
名監督エリアカザンの孫ゾーイちゃんが可愛らしく、新天地を求めて旅をするロードムービー感も良い。
一行を率いるカウボーイ二人組も渋くてかっこいい。
そしてなによりネイティブアメリカンとの銃撃戦が見どころで、オチも含めて個人的には一番好きな章だ。


■遺骸
★★★ 3.5
出演;ブレンダン・グリーソン、他
移動中の馬車で行われるフランス人、アイルランド人、イギリス人と老婦人の会話劇。
『ヘイトフルエイト』にもこういうシーンがあったなぁ~。会話だけ視聴者の目を止め続けるのは脚本の妙だ。
ただブレンダグリーソンをもうちょっと上手く使ってほしかったかな?

古い本仕立てにして紡ぎあげていく6つの物語。
ドラマの予定を映画化したとのことだが、このクオリティならそのまま8~10話まったりとドラマで観たかったかな。
コーエン兄弟は相変わらずの作風でよかった。

コーエン兄弟監督好き、西部劇好き、そしてNetflixオリジナル作品で何を見るか迷ってる方にはオススメの作品