大統領選最中だけに興味深く観賞。と見始めたが、中盤くらいからこれはトランプの話題だけではないもっと根深い民主主義の危機についての作品だと認識。
ミシガン州フリント市の水質汚染問題、銃規制を求める高校生の抗議、エッセンシャルワーカーである教員のストライキ、トランプに象徴される支配層に闘いを挑む女性たち、マイケル・ムーアは次々と事実を挑発的に突きつける。
アメリカだけの問題ではない。今や支配層による隠蔽はどこの国でも。犠牲になるのはいつも子どもたちなど微力な人々。うんざりし諦めることは、民主主義を骨抜きにし独裁者を生む。謙虚は美徳ではない。声を上げること。行動すること。銃乱射事件で生き残った高校生のスピーチ。沈黙は雄弁。