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タリナイの010101010101010のレビュー・感想・評価

タリナイ(2018年製作の映画)
3.0
こんな旅もあるんだなぁ。
戦死した父の日記が届き、その最期に生きた場所、亡くなった場所もわかっている以上、行かざるをえない。
父がはっきりと書き残した記録がある以上、そこに自分の足で出向き、しっかしと大地を踏みしめない以上、父に対して申し訳が立たない、ということ。
しかしこの歳で、この行動力(というか、この旅の始まりの時点で、コーディネートしてくれる方との出会いとか、いろいろあったからこそ実現したのよね)。

マーシャル諸島、出会う人たち皆いい人だし、景色もきれい。
そこに残る、かつての日本人(及び、連れて来られた朝鮮人も…)たちが残して行った記憶。
朽ち果てた廃墟やら砲台、遺骨(…霊砂)のみならず、言葉(単語)としても残っていたし、日本語の歌も残っていた…。
むろん、いい日本人も悪い日本人もいただろうけれど、確実に、そこに残り続け、ここまで繋がってきた痕跡がある。

時折挿入される父の日記からの言葉も、迫ってきた。

印象に残っているのは、
島に辿り着いて歓喜の声をあげ、嗚咽するじっちゃんの声と姿。
そしてマーシャル諸島のあまりにも美しい海、現地の人たちの笑顔。