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ある夏の始まりに/an early summerのUnrelatedのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

片手に持ったスマホを下にしたとき。
同時に上にあった葉っぱが下に落ちていく…。
気分の上下をお洒落に表現した短編。

「未知のことに挑戦したい」という誰でも言えそうで、どこの企業でも通用しそうで、アメリカじゃなくても別にいいような…。彼が面接に対面したときの不安要素を不自然なく表現している。ただ受かりそうな感じの要素(趣味のゴルフと料理に面接官の好感度アップ(?)はあった)をもう少しだけ増やしても良かった気もするが…(なぜアメリカに就職したかったのかの質問に対しての回答をもっと説得力あるものにしたりとか)。そうじゃないと観る人によっては面接に落ちていることに対して「そりゃそうだろ。」とか思われそうだし、この世の中の厳しさに影響される人を描くのならばもっと理不尽にした方が個人的には良かったかな。またその「未知のことに挑戦したい」と彼が言っている部分の映像が、彼女が庭のジオラマ(?)を作成しているところで、彼女も何かに挑戦しているような彼と彼女の挑戦の同時進行。お互い挑戦している感伝わる。

そして土に被さった葉っぱ(面接で落ちた嫌な気持ち)を彼女とともに足で踏んでいくカットは、嫌な気持ちにいつまでも振り回されないぞという感じで、これからは前を向いて進もうという力強さを感じた。彼のことを励ます、「会いたい」って正直にいう彼女とずっと一緒にいれたらどれだけ心強かったのかな…という切なさがお別れでグッとくるのだ。
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