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ジョーカーのbadhabitのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
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評価出来ない。苦しかった。
例えば貧困や社会問題を描いた作品でしんどいな、と感じることはあったけれど、
苦しさで呼吸が浅くなって、涙がとめどなく頬を流れた映画は今作が初めてだ。途中何度か席を立ちそうになった。
守るもののない人のことを、心ない人々が、無敵の人、と揶揄するけれど、現代でそうでない人の方が少ないのではないだろうか。踏み外したか、踏み外さなかったか、まだ踏み外していないか、それだけの違いだ。他人事ではない。
奪われ追う者だったアーサーが、何もかも失ってから、奪い、追われる者に変わるのは、なんて皮肉なんだろう。
奪う側に回ってようやく存在を見つけられたアーサーの姿に、そして、その安堵と充足を僅かでも理解出来てしまうことに恐ろしさを覚えた。
もう観たくない。
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