感性に影響を与えるかが映画に求める重要な要素の一つだと思っていて、
その映画を観る前後で、目につく光景の解釈が変わったり受ける印象が変わったりするところがその影響の部分。
ジョーカーの映画はその要素について、あらゆる映画の中でも極めて高い質を持っている。
ひとりのどこにでもいるような男があらゆる過程、それも共感し得る範囲の過程を踏んで悪の代名詞になるまでの話。
抽象的かつ印象的なシーンも多く、カリスマ的ヴィランというハードルの高い設定に全く傷がつかない完成度。
これまでに持ってたイメージを全く裏切らないストーリー構成と名演技。
悪事に対する免罪符を渡したようなものでこんなものがヒットし高評価を得てしまうのは少しいただけないと思いつつ、是非今観て欲しいと思う問題作。
個人的にジョーカーファンだった僕にとっては待望中の待望の作品だったので大歓喜阿鼻叫喚でした