まりも

ジョーカーのまりものネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

観ていて辛くなる作品だったが、すごく考えさせられる作品だった。
ホアキン・フェニックスの一挙手一投足、演出、映像の見せ方、すべて整合しており、完成された作品だった。

以下、考察。

■ジョーカーの行動原理
ジョーカーは、不可抗力ながらも、社会が法的に、理性的に制限する対象に該当してしまう。
そのため、その制限により通常は享受できるはずの幸せを、享受されないし、される見込みもない。
彼にとって、社会の制限は、人間をある枠にハめることでしかなく、彼には害悪でしかない。

だから、彼はその枠を無視し、
彼の考える正義を貫いたのではないだろうか。
彼自身が考える枠に従って行動すること。
それが、彼の原理。
政治的な意図はない、というのは至って事実だろう。。


■なぜピエロの姿なのか
そして。
ジョーカーというピエロのモチーフ。

ピエロは、世の中のかくあるべしを皮肉り、笑いをとる。ピエロの前提には、社会の枠がある。
ジョーカーもまた同じ、ジョーカーがジョーカーたるためには、社会の枠が必要。ジョーカーのなすことに注目が集まるのは、それが社会が決めたことに反してるから。

最後のデモシーンのほかのピエロたちは、社会からこぼれおちた人々。。
まりも

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