ソウタ

ジョーカーのソウタのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.0
ジョーカーがいかにして誕生したかという映画。環境、愛、蓄積、タイミング、きっかけが主人公であるアーサーを全て裏切り自分自身の存在意義をどのように社会に示していくかを描いている。初っ端からゴッサムシティがアーサーを襲い続けズルズルとジョーカーに引き込まれていく。それを笑いで跳ね返そうとコメディアンとして夢を追いかけるが、社会と人がジョーカーを徐々に作り上げていく。ついに、アーサーがジョーカーになった瞬間、存在意義を見つけ出し不敵な笑みを浮かべる。
全体的に、ずっと陰惨な雰囲気でいつゴッサムシティが爆発してもおかしくない状況であった。なんと言っても、ホアキンフェニックスの怪演が凄すぎた。
キャラクター性はティムバートン版バットマンとダークナイトを組み合わせたような感じで、コメディとダークな部分をジョーカーに当てはめながら見ると心が傷む部分が多くあった。
バットマンに繋がるシーンは少し出てくるがあまりにも付け合わせ感が否めなかった。
時代を読むには最初のワーナーのロゴからもよく分かる通りで、映画全体の枠組みをしっかりと合わせている。音楽もジャズメインでジョーカーの人生を表す印象的な曲ばかりであった。
富裕層と貧困層の差が極限にまで滲み出たどんな人が見ても共感できるアメコミの枠を飛び越えた作品。
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